出っ歯矯正で人中は長くなる？治療前に知っておきたいポイント

「出っ歯の矯正で人中が長くなったらどうしよう」と心配していませんか？

人中は、顔の中心にあるため、顔の印象を大きく左右するものです。

人中が長いと老けて見えたり、親しみにくい印象を与えてしまう可能性があります。

歯列矯正によって出っ歯が改善されると、口が閉じやすくなるため、人中が短くなることが期待できます。

そこで本記事では、以下の内容について解説します。

• 人中とは？
• 出っ歯の矯正で人中は長くなる？
• 人中が長く見える原因
• 人中が長い人に対する印象

出っ歯や人中の長さについて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

人中とは？

人中とは、鼻の下のくぼんだ部分をいいます。

顔の中心にある人中は、顔のバランスに大きく影響を与えます。

例えば、人中が短い方が実際の年齢よりも若く見られたり、可愛らしい印象を与えたりします。

一方で、人中が長いと口元が強調され、歯並びのコンプレックスを感じる方が多いでしょう。

人中が長いと判断される基準

日本人の平均的な人中の長さは、鼻の先から上唇の山のくぼみを測った際に、1.5㎝といわれ、2㎝以上になると長いとされています。

また、顔全体のバランスとしては、人中の長さと下唇から顎先までの長さの比率が1:2が黄金比といわれています。

出っ歯の矯正で人中は長くなる？

出っ歯を矯正すると、人中は短く見えます。

なぜなら、出っ歯が改善されることで、口を閉じたときに人中が引き伸ばされなくなるからです。

特に、口元の突出感が強く、唇に力を入れないと口が閉じられない出っ歯の方は、より効果を感じやすいでしょう。

歯列矯正では歯や骨格を動かしますが、人中の長さを直接変えたり、上唇の大きさを調節することはありません。

しかし、骨格を改善することで口元の印象が変わり、人中の長さが短くなったように見える効果があります。

非抜歯矯正では人中が長くなる可能性もある

前に突出した歯を綺麗に並べるためには、抜歯や歯を後方に動かし、歯の移動スペースをつくらなければなりません。

しかし、治療期間が短いメリットを優先させて、無理に非抜歯矯正を選択する方もいます。

その場合、十分な移動スペースがないため、歯列を前方に広げるしかありません。

歯列を無理に前方に広げることで、より口元が突出し、人中が長くなる可能性があります。

人中が長く見える原因

人中が長く見える原因は、以下の4つです。

• 出っ歯
• 加齢による影響
• 遺伝的要因
• 生活習慣

順番に説明します。

出っ歯

出っ歯とは、上の前歯が大きく前に傾いていたり、上顎全体が前に突出したりする状態をいいます。

出っ歯と診断される基準は、上の前歯が下の前歯よりも5㎜以上突出している場合です。

出っ歯では、突出している前歯が原因で口が閉じにくく、無理に閉じようとすることで上唇が引っ張られます。

その結果、人中が長く見えてしまいます。

歯列矯正によって出っ歯が改善されると、無理なく口を閉じることができるため、人中が短くなったように感じることができるでしょう。

加齢による影響

一般的に年齢を重ねると、顔や口周りの表情筋は衰えます。

表情筋が衰えることで皮膚にたるみが生じ、人中が長く見えてしまうのです。

また、唇のハリも減少しボリュームがなくなることも、人中が長く見える原因の1つといえるでしょう。

表情筋を鍛えるためには、顔のマッサージやトレーニングを日常生活に取り入れてみることをおすすめします。

遺伝的要因

顔の印象は、骨格やパーツの並び方など、両親から受け継いだ遺伝子によって大きく印象が左右されます。

そのため、両親や親族に人中の長い人がいると、影響を受けてしまうかもしれません。

また、骨格が遺伝することによって、出っ歯になっている場合があります。

出っ歯によって人中が長く見える場合、歯列矯正によって出っ歯が改善すると、口元の突出感がなくなり、人中の長さが短くなるでしょう。

生活習慣

スマホやパソコンでの下向き姿勢や猫背の方は出っ歯になりやすいため、注意が必要です。

なぜなら、下向き姿勢や猫背では、無意識に口が開いて口呼吸になるからです。

唇や頬の圧力が均一に歯に加わることで、歯は綺麗なアーチを描くことが特徴です。

しかし、口呼吸では唇の圧が加わらず、歯が動いてしまうため出っ歯になってしまいます。

出っ歯になると、さらに口が閉じにくくなるため、人中が長く見えてしまうでしょう。

人中が長い人に対する印象

人中が長い人に対する印象を、以下の2つに注目して説明します。

• 年齢
• 表情

それぞれを詳しく解説します。

年齢

人中が長いと、のっぺりとした顔になり、実年齢よりも老けて見られる可能性があります。

加齢に伴い、皮膚のハリが失われることで、さらに人中が伸びることも影響しているでしょう。

逆に、人中が短いと可愛らしい印象を与え、顔がキュッと引き締まった印象になり、若々しく見えます。

表情

人中が長いと、笑った時の表情が固く見える場合があります。

そのため、親しみにくい印象を与えてしまうかもしれません。

歯列矯正によって出っ歯が改善すると人中が短くなり、柔らかい印象を持たれることが期待できます。

まとめ

出っ歯を矯正することで口が閉じやすくなると、唇が引っ張られなくなるため人中が短く見える可能性があります。

ただし、人中が長くなる原因には加齢や遺伝的要因もあり、歯列矯正によって人中の長さが必ず改善するわけではないということを理解しておかなければなりません。

歯列矯正によって人中の長さが短くなると、若々しく見られたり、明るく可愛らしい印象を与えたりする効果があります。

歯並びだけでなく、顔全体の印象を良くするためにも、出っ歯は早めに改善した方がよいでしょう。

出っ歯や人中の長さが気になっている方は、歯科医院で1度相談してみることをおすすめします。