歯周病は自分で治せる?正しい治し方を紹介

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「最近、歯ぐきがムズムズする」

「歯磨きのときに血が出る」

そんな症状があっても、忙しさや不安から歯科医院を後回しにしていませんか?

多くの人が、「とりあえず丁寧に磨いて様子を見よう」と、自分でなんとかしようと考えます。

でも実は、歯周病は気づかないうちに進行し、気づいたときには悪化していることが多い病気です。

そこで本記事では、以下の内容について解説します。

  • 歯周病は自分で治せる?
  • 歯周病を自分で治すことが難しい理由
  • 歯周病の「よくある勘違い」
  • 歯周病の進行を遅らせるために自宅でできること
  • 歯周病は歯科医院で治療を受けるべき

今すぐ歯科に行くべきか迷っている方、自分のケアが合っているか不安な方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

歯周病は自分で治せる?

歯周病は、「気づかないうちに進行してしまう」病気のひとつです。

初期段階では痛みや強い不快感がないため、つい放置してしまいがちですが、時間が経つにつれて歯ぐきの腫れや出血、口臭などの症状が現れてきます。

こうしたトラブルに対し、市販の歯磨き粉やマウスウォッシュを使って自己流でケアを始める方も多いのではないでしょうか。

もちろん、毎日のセルフケアはとても大切です。

しかし残念ながら、それだけで歯周病を根本から治すことはできません。

なぜなら、歯周病の原因は歯と歯ぐきの境目にたまったプラークや歯石であり、それらは自分の力では完全に取り除けないからです。

歯周病を本当に治したいのであれば、セルフケアの限界を正しく理解し、必要に応じて歯科医院での治療を受けることが重要です。

次の章では、なぜ歯周病を自力で治すのが難しいのか、その理由を具体的に解説していきます。

歯周病を自分で治すことが難しい理由

歯周病を自分で治すことが難しい理由は、以下の3つです。

  • 歯石の除去ができない
  • 歯茎の炎症を抑えられない
  • 歯周ポケットのケアができない

順番に説明します。

歯石の除去ができない

歯周病の大きな原因のひとつが、歯石の存在です。

歯石とは、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)が唾液の成分と反応して、石のように固まったものです。

この歯石は、通常の歯磨きでは落とせません。

特に歯と歯の間や歯ぐきの下に隠れているものは、自分では気づかないことも多く、放置するとどんどん蓄積してしまいます。

歯科医院で専用の器具を使わない限り、取り除くことはできません。

歯茎の炎症を抑えられない

歯周病が進行すると、歯ぐきが赤く腫れたり、ブラッシング時に出血したりすることがあります。

これは、細菌による炎症反応が起きているサインです。

自分でしっかり歯磨きをしているつもりでも、すでに炎症が起こっている場合、その原因となる細菌のかたまり(バイオフィルム)は簡単には除去できません。

炎症が続くと歯ぐきの組織は少しずつ破壊され、歯を支える骨にまで影響が及びます。

歯周ポケットのケアができない

歯と歯ぐきの間には、歯周ポケットと呼ばれる溝があります。

歯周病が進行すると、このポケットが深くなり、細菌が繁殖しやすくなります。

しかし、ポケットの深い部分にまで歯ブラシの毛先を届かせるのは困難です。

特に4mm以上の深さになると、一般的なセルフケアでは対応できません。

歯科医院では専用の器具を使って、歯周ポケットの中までしっかり洗浄し、細菌の数をコントロールしていきます。

歯周病の「よくある勘違い」

歯周病の「よくある勘違い」は、以下の5つです。

  • 「歯周病は自分で治せる」と考える
  • 「症状がなければ治った」と考える
  • 「歯磨き粉やマウスウォッシュを使えば十分」と考える
  • 「力を入れてゴシゴシ磨けばきれいになる」と考える
  • 「歯周病は高齢者がなるもの」と考える

それぞれを解説します。

「歯周病は自分で治せる」と考える

歯磨きやマウスウォッシュでケアすれば、歯周病も治ると思っていませんか?

たしかに、軽度の炎症であれば改善するケースもありますが、中等度以上の歯周病では限界があります。

とくに歯石やバイオフィルムが原因の場合、セルフケアだけでは不十分で、歯科医師や歯科衛生士の専門的な処置が必要です。

「症状がなければ治った」と考える

「出血がなくなったから、治ったかも」と感じる方もいるかもしれません。

ですが、歯周病は静かに進行する病気です。

出血がないからといって完全に治ったわけではなく、症状が一時的に落ち着いているだけかもしれません。

レントゲンや歯周ポケットの検査で、歯を支える骨の状態を定期的に確認することが大切です。

「歯磨き粉やマウスウォッシュを使えば十分」と考える

薬用成分が入った歯磨き粉や、殺菌効果のあるマウスウォッシュは、たしかに口腔ケアの一助になります。

ただし、あくまで“補助的な役割”であり、根本的な治療ではありません。

使い方によっては、歯周病の進行を遅らせることはできますが、完治させる効果はないと理解しておくことが大切です。

「力を入れてゴシゴシ磨けばきれいになる」と考える

歯ブラシで力強く磨くことが、汚れを落とす方法だと思われがちですが、それは誤解です。

むしろ力を入れすぎることで、歯ぐきが傷つき、退縮してしまうこともあります。

やさしい力で、細かく動かすブラッシング法を取り入れると、効率よく汚れを除去できます。

「歯周病は高齢者がなるもの」と考える

たしかに歯周病は年齢とともにリスクが高まりますが、20代・30代でも十分に起こりうる病気です。

ストレスや生活習慣の乱れ、セルフケアの不足などが原因で、若いうちから進行するケースも増えています。

「まだ若いから大丈夫」と油断せず、定期的な検診と正しいケアを心がけましょう。

歯周病の進行を遅らせるために自宅でできること

歯周病の進行を遅らせるために自宅でできることは、以下の5つです。

  • 正しいブラッシング
  • デンタルフロスや歯間ブラシの使用
  • マウスウォッシュの使用
  • 食生活の見直し
  • 禁煙

順番に解説します。

正しいブラッシング

歯磨きは毎日の基本ケアですが、やり方を間違えると効果が半減してしまいます。

歯と歯ぐきの境目に毛先をあて、細かく動かすようにして磨きましょう。

力は入れすぎず、1本ずつ丁寧に磨くことがポイントです。

電動歯ブラシも便利ですが、使い方によっては磨き残しが出やすいので、説明書や歯科医院での指導を参考にすることが大切です。

デンタルフロスや歯間ブラシの使用

歯ブラシだけでは、どうしても取りきれない汚れがあります。

特に歯と歯のあいだは、意外と見落としやすい場所です。

そんなときに頼れるのが、フロスや歯間ブラシ。

すき間の広さに合わせて使えば、落としにくい汚れにもちゃんと届きます。

最初はちょっと面倒に感じるかもしれませんが、習慣にすると気持ちよさが実感できるはずです。

マウスウォッシュの使用

歯磨きのあとにマウスウォッシュを使うと、口の中をすっきりと保ちやすくなります。

製品によっては、細菌の増殖を抑える働きや、炎症をやわらげる成分が含まれているものもあります。

ただし、どんなに高機能でも、うがいだけで歯の汚れをすべて落とすことはできません。

あくまで補助的な役割としてとらえ、日々の歯磨きと組み合わせることで、その効果がより発揮されます。

食生活の見直し

糖分の多い食事や、間食の頻度が高い生活は、口の中に細菌が増えやすい環境を作ります。

バランスのよい食事を心がけ、野菜やタンパク質を意識してとるようにしましょう。

よく噛むことで唾液の分泌も促進され、口の中の自浄作用も高まります。

禁煙

タバコは歯ぐきの血流を悪くし、歯周病の進行を早める要因になります。

喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかるリスクが高いという研究もあります。

禁煙は口腔内だけでなく、全身の健康にもつながる習慣です。これを機に禁煙を考えてみるのもよいかもしれません。

歯周病は歯科医院で治療を受けるべき

歯ぐきのトラブルは、気づかないうちにじわじわ進んでしまうことがあります。

ちょっとした出血や違和感だけでは、「まだ大丈夫」と思ってしまうかもしれません。

でも実は、歯周病って、自分の力だけで治すのはとても難しいんです。

だからこそ、早めに歯科医院でチェックしてもらうことが大切になってきます。

歯医者さんでは、専用の器具を使って歯石を取ったり、歯ぐきの中をきれいにしたりと、自分ではできないケアをしてくれます。

さらに、磨き残しが多い場所や、歯並びの影響なども見てもらえるので、これからのケアがぐんとしやすくなるはずです。

まとめ

歯周病は、自分でできるケアだけでは完全に治すことはできません。

進行を抑えるためのセルフケアは確かに重要ですが、それだけで根本的な改善を目指すのは難しいのです。

「まだ大丈夫」と思っていても、気づかないうちに進行している可能性もあります。

少しでも不安があるなら、早めに歯科医院を受診して、専門的な治療とアドバイスを受けましょう。

正しい知識と継続的なケアが、あなたの歯と健康を守ってくれます。

当院の歯周病治療についてはこちら

 

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野澤修一

コラム監修者

はぴねす歯科・矯正歯科 石橋駅前クリニック 総院長 野澤 修一
福岡歯科大学を卒業後、福岡県・大阪府・兵庫県の歯科医院にて14年間勤務。その後、2014年9月に「はぴねす歯科石橋駅前クリニック(大阪府池田市)」、2018年6月に「緑地公園駅前クリニック(大阪府府中市)」、2020年7月に「川西能勢口駅前クリニック(兵庫県川西市)」、2022年11月に「尼崎駅前クリニック(兵庫県尼崎市)」を開院。現在は医療法人はぴねすの理事長として4医院を運営。