親知らずが歯並びを悪くするケースとは?早期の対策と予防方法

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「親知らずが生えてきて歯並びが悪くなるのではないか」と不安を感じていませんか?

歯並びが気になっていて「親知らずの問題が原因で矯正治療が必要にならないか心配」「歯並びに関する効果的な改善方法や予防策を知りたい」そう感じている方は少なくないでしょう。

親知らずは、生え方によって歯並びを悪化させる可能性があります。

しかし、すべての親知らずが問題になるわけではなく、早めの対策で歯並びの悪化を防ぐことも可能です。

そこで、今回は以下の内容について解説します。

  • 親知らずが歯並びを悪くする具体的なケース
  • 親知らずの抜歯を検討すべき状況
  • 抜歯後でも歯並びが元に戻らない理由
  • 親知らずによる歯並び悪化の予防方法
  • 親知らずの適切なケア方法

この記事を読むことで、親知らずと歯並びの関係について正しい知識を身につけることができ、状況に応じた予防方法が明確になります。

親知らずが気になっている方や、歯並びの変化を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

親知らずが歯並びを悪くするケース

親知らずが原因で歯並びが悪くなってしまうケースには、主に以下の3つがあります。

  • 顎のスペースが不足している場合
  • 親知らずが斜めや横向きに生えている場合
  • 親知らずが噛み合わせを悪くしている場合

それぞれのケースについて、詳しく解説していきます。

顎のスペースが不足している場合

現代人は昔に比べて顎が小さくなる傾向があり、親知らずがきれいに生えるだけのスペースが確保されてないことが多いです。

そのため、親知らずが生えようとすると手前の歯に圧力がかかり、奥歯や前歯が押し出されることがあります。

歯が押し出されると歯並びが乱れて、前歯がデコボコになったり、重なったりする「叢生(そうせい)」を引き起こすおそれがあります。

矯正治療を受けた後でも、親知らずが生えてくることで整えた歯並びが再び崩れる「後戻り」が起きる可能性があるため注意が必要です。

親知らずが斜めや横向きに生えている場合

親知らずが斜めや横向きに生えると、隣の歯を強く押し出してしまうことがあります。

押し出す力が持続的に加わることで、徐々に歯が傾いていき、歯並びの乱れにつながります。

歯並びが乱れると上下の歯が正しく噛み合わなくなり、噛む力のバランスの崩れで顎関節や他の健康な歯への負担が増加。

最終的に、全体の歯並びが悪くなっていく可能性が高いです。

また、親知らずは歯茎の中に埋まったままのことも多く、放置すると歯茎が腫れることがあるため注意が必要です。

親知らずが歯茎に埋まっている状態だと、歯茎と親知らずの間に汚れが溜まりやすくなり、虫歯や歯周病、炎症が起こりやすくなります。

炎症によって周囲の歯茎や歯に悪影響が出ると、結果的に歯全体のバランスが崩れかねません。

親知らずが噛み合わせを悪くしている場合

親知らずが上下で正しく噛み合っていないと、全体の噛み合わせにズレが生じることがあります。

その結果、一部の歯に過剰な力が加わったり、噛むときに左右のバランスが崩れたりすることで、顎や歯に余計な負担がかかります。

このような負担が続くと、歯が少しずつ動き、歯並びに変化が起きる可能性が高いです。

さらに、噛み合わせの違和感から食事がしにくくなったり、顎関節に不調が出たりする場合もあるため、早めに歯科医に相談しましょう。

親知らずの抜歯を検討すべき主なケース

親知らずはすべて抜歯が必要なわけではありませんが、以下のような状況では早めに処置を考えた方がよいでしょう。

  • 手前の歯への圧迫が予想される、またはすでに起きている場合
  • 親知らずが斜めや横向きに生えている場合(埋伏歯・半埋伏歯)
  • 矯正治療のスペースを確保したい場合
  • 噛み合わせに悪影響を与えている場合

それぞれ詳しく解説していきます。

手前の歯への圧迫が予想される、またはすでに起きている場合

親知らずが生えるスペースが足りないと、手前の歯を強く押してしまい、歯並びが乱れたり、出っ歯になることがあります。

矯正治療によって歯並びを整えることも可能ですが、親知らずが原因で再びズレてしまう「後戻り」を招くおそれもあります。

そのため、リスクを避けるためにも、すでに歯並びが乱れ始めている、もしくは将来的な悪化が予想される場合は抜歯を検討してみてください。

親知らずが斜めや横向きに生えている場合(埋伏歯・半埋伏歯)

親知らずが斜めや横向きに生えていると、隣の歯に常に圧力がかかり続け、歯並び全体に影響を与えることがあるため、抜歯の検討をしましょう。

完全に歯茎の中に埋まっている「埋伏歯」でも、レントゲンで他の歯への影響が見られれば抜歯対象になります。

また、歯の一部だけが生えている「半埋伏歯」は歯磨きが難しく、虫歯や歯周病になりやすかったり、炎症を繰り返したりする可能性が高いです。

炎症を放置してしまうと、周囲の組織や歯並びに悪影響を及ぼすことがあるため、抜歯をおすすめします。

矯正治療のスペースを確保したい場合

歯列矯正を行うには、歯を動かすためのスペースが必要です。

ただ、親知らずが残っているとスペースが確保できず、治療が難しくなることがあります。

そのため、事前に親知らずの抜歯をおこない、矯正治療をスムーズに進められるよう準備するとよいでしょう。

とくに、小臼歯を抜かずに矯正したい場合や、全体的に歯を後ろへ動かしたい場合には、親知らずを抜歯してスペースを作るのが一般的です。

噛み合わせに悪影響を与えている場合

親知らずの生え方によっては、上下の歯が正しく噛み合わなくなることがあります。

噛み合わせがずれると、一部の歯に負担が集中したり、顎関節に不調が出たりする可能性が高いです。

とくに、違和感や痛みが慢性的に続くような場合は、親知らずが原因である可能性が高いため、抜歯の検討をおすすめします。

放置すると他の健康な歯にも影響するため、早めの判断が大切です。

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抜歯しても歯並びは元に戻らないことが多い

親知らずを抜いたとしても、すでに崩れてしまった歯並びが自然に元のきれいな状態へ戻ることは、ほとんどありません。

親知らずの抜歯は、歯並びの悪化を防ぐため、あるいは矯正治療の準備として行われることが基本です。

もし親知らずの影響で歯並びが乱れてしまった場合は、抜歯だけでなく、歯列矯正を検討する必要があります。

抜歯はあくまでも予防や準備の段階であり、すでに起きてしまった歯並びの乱れを元に戻すためには、別の治療が必要になると理解しておきましょう。

親知らずによって歯並びが悪くなるのを予防する方法

親知らずの影響で歯並びが悪くなる前に、できる対策はいくつかあります。

特に以下の3つを意識することで、将来的なトラブルを未然に防ぐことが可能です。

  • 定期的な歯科検診を受ける
  • 予防的に抜歯をする
  • 丁寧に歯磨きをする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

定期的な歯科検診を受ける

親知らずがまだ生えていない段階でも、歯科でレントゲンを撮ることで、歯茎の中にある親知らずの状態が確認できます。

位置や角度、大きさなどから、将来的に歯並びに影響を与える可能性があるかを事前に判断することが可能です。

早い段階で状態を確認しておけば、歯並びの悪化を防ぐことにもつながるので、定期的な歯科検診を検討してみてください。

予防的に抜歯をする

親知らずは10代後半から20代にかけて生えてくることが多いですが、この時期は顎の骨が柔らかく、抜歯がしやすい時期とされています。

親知らずが原因で歯並びに悪影響が出そうな場合や、将来的に問題が起こると判断された場合は、症状が出る前に抜歯を検討しましょう。

歯根が成長しきっておらず、周囲に炎症も起きていない時期であれば、抜歯後の回復も比較的スムーズです。

丁寧に歯磨きをする

親知らずは一番奥にあるため、歯ブラシが届きにくく、磨き残しが多くなりやすい部位です。

そのため、虫歯や歯周病を引き起こすリスクが高まります。

とくに親知らず周辺の炎症は、歯茎の腫れや痛みの原因になりやすく、周囲の歯茎や骨にまで悪影響を及ぼすこともあります。

こうしたトラブルが歯並びにまで影響する可能性もゼロではありません。

親知らずが生えている場合は、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助器具も積極的に活用し、丁寧な歯磨きを心がけましょう。

まとめ

親知らずは生え方によって、手前や隣の歯を押し出し、歯並びを悪くする可能性があります。

矯正治療によって歯並びを整えることも可能ですが、親知らずが原因で再びズレてしまう「後戻り」を招くおそれもあります。

そのため、すでに歯並びが乱れ始めている、もしくは将来的な悪化が予想される場合は抜歯を検討してみてください。

ただ、抜歯をするとなると大きな病院への通院が必要になるケースもあります。

抜歯する必要がない親知らずもあるので、まずは歯科検診を受け、親知らずの位置や状態を確認してみましょう。

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野澤修一

コラム監修者

はぴねす歯科・矯正歯科 石橋駅前クリニック 総院長 野澤 修一
福岡歯科大学を卒業後、福岡県・大阪府・兵庫県の歯科医院にて14年間勤務。その後、2014年9月に「はぴねす歯科石橋駅前クリニック(大阪府池田市)」、2018年6月に「緑地公園駅前クリニック(大阪府府中市)」、2020年7月に「川西能勢口駅前クリニック(兵庫県川西市)」、2022年11月に「尼崎駅前クリニック(兵庫県尼崎市)」を開院。現在は医療法人はぴねすの理事長として4医院を運営。