出っ歯をインプラント矯正で治すメリット・デメリット|費用や治療期間も紹介

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鏡や写真を見て、「もっと口元が引っ込んでいれば」と落ち込むことはありませんか? 

「矯正で治したい」と思って歯科医院に相談しても、「ワイヤーやマウスピースだけでは難しい」と言われ、諦めかけている方も多いのではないでしょうか。 

実はインプラント矯正をおこなうと、これまで困難と言われてきた出っ歯を効率的に改善できます。インプラント矯正とは、歯を動かすための固定源に矯正用の小さなネジを骨に一時的に埋め込む矯正方法です。

本記事では、出っ歯の治療におけるインプラント矯正の仕組みから、メリット・デメリットを解説します。

インプラント矯正治すのにかかる費用と治療期間もご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

出っ歯の治療に用いられるインプラント矯正とは

インプラント矯正とは、矯正用の小さなネジを顎骨に埋め込み、ネジを支点にして歯を効率的に動かす治療方法です。 

従来のワイヤー矯正では、奥歯を固定源にするため、前歯をうしろに下げる力に限界がありました。しかし、インプラント矯正で動かない骨に埋め込んだネジを利用すると、出っ歯を大きく引っ込められます。

インプラント矯正で使用するネジは小さく、埋め込む処置も短時間で終わります。 治療後は取り外せるため、体への負担も少ないのが特徴です。

インプラント矯正で出っ歯を治すメリット

インプラント矯正で出っ歯を治すメリットは、以下の5つです。

  • 前歯を大きくうしろに下げられる
  • 抜歯なしで治療できる可能性が高まる
  • 治療期間を短縮できる
  • 大型装置を自宅で装着する手間がなくなる
  • 外科手術が必要な重度の出っ歯でも対応できる場合がある

1つずつご紹介します。

前歯を大きくうしろに下げられる

インプラント矯正なら、頑丈な骨を支えにするため、前歯を大きくうしろへ引っ込められます。

先述したとおり、従来のワイヤー矯正では、奥歯を支点にして前歯を引っ張っていました。そのため、反作用で奥歯が前へ動き、前歯を下げられる距離が短くなる懸念点がありました。

インプラント矯正で骨に埋め込んだネジは動かないため、綱引きのように奥歯が負ける心配がなくなり、スペースの許す限り前歯を大きく後退させられます。

抜歯なしで治療できる可能性が高まる

インプラント矯正をおこなうと、奥歯全体をうしろへ動かせるため、健康な歯を抜かずに矯正できるケースが増えます。 

出っ歯を治すには、前歯を下げるスペースが必要なため、スペースを作るために、小臼歯を抜くのが一般的でした。しかし、インプラント矯正の場合、1番奥の歯をさらに奥へと動かせます。

歯列全体をうしろに下げられるようになり、大切な歯を残したまま歯並びを整えられるのがインプラント矯正のメリットです。

治療期間を短縮できる

狙った歯に無駄なく力をかけ続けられるため、全体の治療期間を数カ月から半年ほど短くできます。 通常の矯正では、ある歯を動かすときに別の歯が動いてしまうロスが生じやすく、その修正に時間がかかっていました。

インプラントを固定源にすると、動かしたい歯だけをピンポイントで誘導できます。効率よく歯が移動するため、結婚式や就職活動など、ゴールが決まっている方にとっても大きなメリットといえるでしょう。

大型装置を自宅で装着する手間がなくなる

インプラント矯正では、頭や首にかけるヘッドギアのような、患者さん自身で着脱する装置を使わなくて済みます。

以前は奥歯が前に動かないようにするために、家で大きな装置を毎日何時間もつける必要があり、見た目の悪さや、つけ忘れると効果が出ないのが問題でした。 

インプラント矯正によって、わずらわしい装置の管理から解放され、快適に治療を進められます。

外科手術が必要な重度の出っ歯でも対応できる場合がある

インプラント矯正をおこなうと、顎骨を切る大掛かりな外科手術を回避し、矯正治療だけで出っ歯を改善できる場合があります。 

骨格に問題がある重度の出っ歯や、笑ったときに歯茎が見えすぎるガミースマイルは、手術が必要と診断されるケースが多くありました。しかし、インプラント矯正の場合、歯を根元から骨のなかに沈める動きも可能です。

インプラント矯正は 手術のリスクを負わずに、口元のコンプレックスを解消できる選択肢として注目されています。

インプラント矯正で出っ歯を治すデメリット・注意点

インプラント矯正で出っ歯を治すデメリットは、以下の5つです。

  • 前歯を大きくうしろに下げられる
  • 抜歯なしで治療できる可能性が高まる
  • 治療期間を短縮できる
  • 大型装置を自宅で装着する手間がなくなる
  • 外科手術が必要な重度の出っ歯でも対応できる場合がある

1つずつ解説します。

小規模な外科手術が必要になる

インプラント矯正では、歯茎の骨に小さなネジを埋め込むための外科的な処置が必要です。手術と聞くと怖く感じる方もいますが、親知らずの抜歯と比べると体への負担は少ないです。

インプラント矯正の処置中には局所麻酔をおこなうため、痛みを感じる心配はほとんどありません。手術時間は歯1本あたり10分〜20分程度で終わり、入院の必要もなく、処置後はそのまま帰宅して普段どおりの生活がおこなえます。

ただし、小規模な外科手術が必要になる点は、外科手術自体に抵抗感や不安のある方にとって、インプラント矯正のデメリットになります。

通常の矯正費用とは別に追加費用がかかる場合が多い

出っ歯の改善でインプラント矯正が必要な場合、基本の矯正料金とは別にオプション費用が発生するのが一般的です。アンカースクリューは1本あたり2万円~5万円前後が相場で、治療計画によって必要な本数が変わります。たとえば、出っ歯を大きく下げるために左右に1本ずつ埋入する場合、その本数分の追加料金がかかる計算です。

歯科医院によっては基本料金に含まれているケースもあるため、カウンセリング時に見積もりをよく確認しましょう。

インプラント周囲炎のリスクがある

インプラント矯正では、埋め込んだネジの周辺が不潔になると、細菌感染を起こして炎症が生じるリスクがあります。これは「インプラント周囲炎」と呼ばれ、歯茎が腫れたり痛みが出たりする、いわゆる歯周病のような状態です。

インプラント矯正で使用されるネジの頭部分は、複雑な形をしており汚れがたまりやすいため念入りなケアが欠かせません。炎症が悪化した場合、ネジがグラグラして抜け落ちる原因にもなるため、毎日の歯磨きで清潔を保つのが大切です。

骨の状態によっては途中で抜け落ちる場合がある

インプラント矯正では、患者さんの骨の質や厚みによっては、埋め込んだネジがしっかりと固定されずに抜けるケースがあります。成功率は一般的に9割前後といわれていますが、100%確実に定着するわけではありません。とくに骨が柔らかい未成年の患者さんや、骨の薄い場所に埋入した場合に脱落のリスクが高いです。

ネジが抜けてしまった場合でも、傷口が治るのを待ってから別の場所に打ち直す対応が可能です。インプラント矯正を検討する際は、ネジが抜け落ちるリスクを考慮しましょう。

埋入直後に痛み・違和感・腫れが出ることがある

インプラント矯正の処置をおこなった当日から数日間は、患部に軽い痛みや腫れ、異物感を感じる場合があります。麻酔が切れたあとにズキズキとした痛みが出たとしても、処方される痛み止めの服用で治まるのがほとんどです。

また、頬の内側や舌にネジの頭が当たって口内炎ができる場合もありますが、専用のワックスでカバーすると痛みを和らげられます。通常1週間ほどで違和感にも慣れ、気にならなくなるケースが多いです。

出っ歯をインプラント矯正治すのにかかる費用と治療期間

出っ歯をインプラント矯正で治す場合、費用の目安は総額80万円から140万円ほどで、期間はおよそ1年半から2年です。

通常の矯正料金に加え、歯を動かす支点となる小さなネジアンカースクリューの埋入費が1本あたり2万円から5万円ほどかかります。ネジを固定源にすることで効率的に前歯をうしろに下げられるため、従来の治療法より期間を半年から1年ほど短縮できるのがインプラント矯正の特徴です。

早く確実に治したい方にとってインプラント矯正はおすすめの選択肢といえます。

インプラント矯正以外に出っ歯を治療する方法

インプラント矯正以外に出っ歯を治療する方法は、以下の5つです。

  • ワイヤー矯正
  • マウスピース矯正
  • 部分矯正
  • セラミック矯正
  • 外科的矯正治療

1つずつご紹介します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表面や裏側にブラケットという装置をつけ、ワイヤーを通して歯を動かす治療法です。軽度から重度まで、ほぼすべての出っ歯の症例に対応できます。

矯正装置が目立つのがデメリットですが、白いセラミック製の装置や裏側矯正など、矯正中の見た目に配慮した選択肢もあります。ワイヤー矯正は、どんな出っ歯でも確実に治したいと考える方にとっておすすめの治療法です。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明で薄いマウスピースを交換しながら少しずつ歯を動かしていく治療法です。

自分で取り外しができるため、食事や歯磨きをいつも通りにおこなえます。透明なので周りの人に気づかれにくく、矯正中の見た目が気になる方や接客業で見た目を気にする方におすすめです。

ただし、マウスピース矯正は歯を抜く必要がある重度の出っ歯や、骨格に問題があるケースでは対応できない場合もあるため、事前の検査で適応かどうかを確認しましょう。

部分矯正

部分矯正は、前歯の気になる部分だけに装置をつけて、ピンポイントで整える治療法です。全体を動かす矯正と比べて治療期間が短く、費用も安く抑えられます。

部分矯正は前歯のちょっとした傾きだけ直したい方や、軽度の出っ歯には向いていますが、噛み合わせ全体を治せるわけではありません。そのため、歯を大きくうしろに下げる必要がある場合や、奥歯の噛み合わせが悪い場合には適応できないのが注意点です。

セラミック矯正

セラミック矯正は、自分の歯を削ってセラミックの被せ物をし、歯の形や向きを整えて出っ歯を目立たなくする方法です。

歯を動かす矯正治療とは異なり、装置をつける必要がなく、短期間で理想の見た目が手に入ります。しかし、健康な歯を削ったり、場合によっては神経を抜いたりするリスクがあります。

歯の寿命を縮めてしまう可能性もあるため、メリットとデメリットを慎重に考えて検討しましょう。

関連記事:出っ歯をセラミック矯正で治すメリット・デメリットや費用を解説

外科的矯正治療

外科的矯正治療は、顎骨を切る手術と矯正治療を組み合わせて、骨格そのものから出っ歯を改善する方法です。上の顎が大きく前に出ているといった、歯の矯正だけでは治せない重度の症例でおこなわれます。

外科的矯正治療は、顎の位置が整うため、横顔のバランスが改善するのが特徴です。保険適用されるケースもありますが、全身麻酔での手術や入院が必要となり、体への負担がかかる治療法であるのを理解しておきましょう。

関連記事:出っ歯矯正にかかる期間|治療期間を短縮するポイントも紹介

まとめ

出っ歯をインプラント矯正で治すメリットは、アンカースクリューを固定源として前歯を大きく下げられ、治療期間の短縮も期待できる点です。一方で、追加の費用や外科処置が必要といったデメリットもあります。

まずは歯科医院で詳細な検査を受け、自分に合った治療法を選ぶのが最初のステップです。

出っ歯というコンプレックスをインプラント矯正で解消し、機能的で健康な口元を手に入れましょう。

当院では、患者さんの不安を解消するための丁寧なカウンセリングを重視し、精密検査にもとづいた矯正プランをご提案しています。インプラント矯正(アンカースクリュー)が必要なケースかどうか、費用や期間が具体的にどれくらいになるかなど気になる方は、ぜひ一度無料相談へお越しください。

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野澤修一

コラム監修者

はぴねす歯科・矯正歯科 石橋駅前クリニック 総院長 野澤 修一
福岡歯科大学を卒業後、福岡県・大阪府・兵庫県の歯科医院にて14年間勤務。その後、2014年9月に「はぴねす歯科石橋駅前クリニック(大阪府池田市)」、2018年6月に「緑地公園駅前クリニック(大阪府府中市)」、2020年7月に「川西能勢口駅前クリニック(兵庫県川西市)」、2022年11月に「尼崎駅前クリニック(兵庫県尼崎市)」を開院。現在は医療法人はぴねすの理事長として4医院を運営。