小児歯科

小児歯科で大切なこと

お子さんの健康を考える際に、歯の健康は非常に重要な要素の1つです。
小さい頃の習慣がきっかけで、歯が虫歯だらけになってしまう、歯並びが悪くなってしまう、結果、成人になってから歯を失うことになってしまうなどの事態を招いてしまうこともあるでしょう。

小さい頃からお子さんの歯の健康を守り、歯の健康習慣についての意識をもってもらうことで、大人になっても残る健康な歯というかけがえのない財産をプレゼントすることができます。

乳歯の段階から気を付けるべきこと

「乳歯はいずれ抜けてしまうから、あまり気にかけなくても良い」という認識は大きな勘違いです。
実は、乳歯の虫歯は永久歯にも影響を残す場合があります。また乳歯であっても虫歯は非常に痛い思いをする病気です。
短期的な目線でも長期的な目線でも、実は乳歯の段階から歯の健康に気をつけるべきなのです。

乳歯は虫歯になりやすい

乳歯は永久歯と比べてエナメル質が薄かったり表面がツルツルしていなく汚れがつきやすいことから、虫歯になりやすく痛みを感じやすい構造になっています。
歯がツルツルしていない分、歯磨きをしっかりしなければ磨き残しが発生しやすいリスクを負っています。
歯磨きだけでは落としきれない汚れは歯科医院でしっかり落とす、そしてどこに磨き残しがあるのかを把握して歯磨きの質をあげる習慣を持つとよいでしょう。

乳歯の虫歯は永久歯にも影響が

乳歯の虫歯は、永久歯にもさまざまな影響を与えます。
まず乳歯が虫歯になってしまい、歯を抜かざるを得ない状況になった時、歯に想定しなかったスペースが空くことになります。歯の隙間が空くことでスペースに向かって生えている歯が傾いてきてしまい、永久歯が生えるスペースがなくなってしまいます。すると永久歯の歯並びがずれることになり、歯並びの悪化を招いてしまいます。
また乳歯の虫歯が、歯の根元まで到達した場合、その炎症が永久歯に影響を与え歯の発育不全を引き起こします。
このように乳歯の虫歯も永久歯にさまざまな影響を及ぼすため、なるべく虫歯にならないようにケアをしていくことが大切です。

先天性欠損歯にも留意する

先天性欠損歯であるかどうかを見極めることも大切です。
先天性欠損歯は、乳歯の下から永久歯が生まれず一生涯生えてこない疾患のことです。
もし早期の段階で、先天性欠損歯と判明していれば乳歯を抜歯した上で、小児矯正をすることで歯並びを整えることが可能です。
成人した時に判明する場合と、幼少期の早期で発見した場合、お子さんにかかる負担は段違いです。

シーラントで虫歯の予防

シーラントとは、乳歯や若い永久歯の奥歯にある溝にフッ素入りのプラスチックを詰めることで、虫歯になりにくくなるという措置のことです。
乳歯はもちろん、生えたての永久歯は歯質が弱く虫歯になりやすい上、歯の溝には汚れがたまりやすく虫歯リスクが高い場所です。
ただし、シーラントの効果は永久的ではなく継続的な処置が必要なため、歯を守る意識が高く定期検診にこられようと思っている方にはおすすめの措置となります。

歯医者さんに通う習慣をつける

健康診断と同じように、歯の状態も定期的に歯科医師がチェックするという考えが歯の定期検診です。
歯の定期検診は、ある意味で大人の歯の定期検診よりも重要な意味を持ちます。
特に子供の頃は、顎の成長や歯の生え変わり、虫歯の進行スピードの速さなどから目まぐるしく口腔内の環境が変化します。
また、小さい頃から歯医者にいく習慣をつけておくと子供が自立した時にも、歯医者に通う習慣を身につけることができる可能性が高まります。
その意味で大人以上に、定期的な検診は重要になってきます。

はぴねす歯科・矯正歯科の小児歯科

フッ素塗布

「歯科医学の中で、歴史的に最も長い疫学研究の背景を有し、しかも生命科学で実証されている疾病予防法がフッ化物の応用である。」
(引用：フッ化物配合歯磨剤に関する日本口腔衛生学会の考え方：一般財団法人口腔保健協会
https://www.kokuhoken.or.jp/jsdh/statement/file/statement_20180301.pdf)
つまり、歯科の研究の中でもっとも有効性が証明されているのは、フッ素ということです。
フッ素には以下の効果があると考えられています。

• 歯の再石灰化を促す
• 歯質を強化し酸に強くする
• 口の中の細菌の活動を抑制する

これらの作用によって虫歯や歯周病に対して予防効果を発揮します。
虫歯になりやすい乳歯には、特に重要な措置と言えるでしょう。

虫歯治療

子供が虫歯になった場合、虫歯治療をおこないます。
初期の場合は、削る必要がないためシーラント法やフッ素塗布で様子をみます。
もし削る必要があるほど、進行している場合は虫歯を削って治療します。乳歯の虫歯も進行しすぎると、次に生える永久歯に影響を与える可能性があるため、早期発見、早期治療が大切です。

歯磨き指導

お子さんの頃の歯磨き指導はとても大切です。
歯磨き指導では、磨き残しをチェックし、正しい歯磨き方法を歯ブラシの持ち方からお伝えします。
歯磨きは、正しい磨き方をしてもどうしても磨き残しが発生してしまいがちですが、癖のある磨き方などをしている場合、歯の汚れを充分落とせないことがあります。
正しい歯磨きを理解して、日常生活から虫歯や歯周病になるリスクを下げることが大切です。

定期検診

定期検診は、歯の状態を検査しながら、虫歯や歯周病を早期発見したり、歯並びや噛み合わせの変化を確認することができます。
フッ素塗布の効果の持続は3~4ヶ月と言われており、理想は3~4ヶ月程度に1度の頻度がよいでしょう。
子供は顎が成長し歯並びや噛み合わせが形成されてくる時期です。虫歯や歯周病だけではなく、歯並びや噛み合わせも確認することが大切です。

シーラント

乳歯や若い永久歯の奥歯の溝に、フッ素入りのプラスチックを詰めることで、虫歯リスクが高い奥歯の溝の虫歯リスクを下げることができます。
シーラントの効果は永続的ではなく、時間の経過によって削れてしまうことがあります。
欠けてしまったシーラントを放置すると、虫歯リスクがあがる場合があるため、定期的に歯医者に通いシーラントの状況を確認することも大切です。

小児矯正

小児矯正は、成人矯正とは異なる意味を持ちます。
小児矯正では、顎の成長を促したり口の周りの筋肉を鍛えることで、適切な顎の成長や歯並びを目指すことができます。
また、歯並びにとって悪い習慣を子供の頃から改善することで、後天的な原因である悪い歯並びを防ぐことができます。

お子さんを歯医者に通わせるタイミング

お子さんを歯医者さんに通わせるタイミングは「乳歯が生え始めた頃」からがよいと考えます。年齢でいえば、5~8ヶ月ほどです。
むし歯にならないように予防することはもちろんですが、乳歯が生え始めた頃から親御さんとともに正しい口腔ケアを理解することで、歯の健康を保つことができるようになります。

池田市の子ども医療費助成制度

池田市にお住まいの18歳到達後最初の3月31日（4月1日生まれは、17歳の3月31日）までの子どもが対象で、子どもの医療費の自己負担額の一部を助成する制度です。

以下の方は対象外となりますので、ご注意ください。

• 生活保護受給者
• 他の福祉医療費助成制度を受給されている方
• 児童福祉施設に措置入所している方

申請方法など詳しい情報は池田市のホームページをご確認ください。

池田市 子ども医療費助成制度
https://www.city.ikeda.osaka.jp/soshiki/fukushi/hokeniryo/hukusiiryoseido/1573453309662.html