公開日:2022年8月26日
「セラミックの歯にしたいけどどのようなデメリットがあるのだろう?」
「セラミックの歯を検討しているけど治療して後悔したくない」
歯の素材として優秀で人気のあるセラミックですが、欠点が一切ないわけではありません。
セラミックの歯が合わない人もいます。
今回はセラミックの歯にして後悔しないための知識を紹介します。
セラミックの歯を検討している方はぜひ参考にしてください。
まずセラミックの歯にするデメリットとメリットを紹介します。
セラミック治療をしたことで後悔しないためにも良い点と悪い点を必ず理解しておきましょう。
セラミックの歯には6つのデメリットがあります。
セラミック治療で1番のデメリットは、歯を削る必要があることです。
セラミックの詰め物や被せ物を装着する際には、必ず天然歯を削る必要があります。
しかも、歯を削る量は、銀歯やレジンよりも多めに削らなくてはいけません。
一度削ってしまった歯は元には戻りません。
虫歯になった歯を削るケースもありますが、なかには健康な歯を削ることもあります。
セラミックの歯にすることで得られる恩恵もありますが、自分の歯を削らなくてはいけないことを理解してきましょう。
その他のセラミックの歯のデメリットについては、「セラミックの歯にデメリットはあるのか?メリットと徹底比較」で詳しく解説しています。
セラミックの歯には6つのメリットがあります。
セラミック治療で1番のメリットは、数ある歯の素材のなかで最も審美性に優れている点です。
天然歯と区別できないほど、キレイに仕上げられます。
歯の色が変わると第一印象も変わります。
セラミックの歯にすることで、見た目の清潔感が上がり、自然と笑顔が増えることになるでしょう。
その他のセラミックの歯のメリットについては、「セラミックの歯にデメリットはあるのか?メリットと徹底比較」で詳しく解説しています。
次にセラミックの歯にして後悔した人の声を紹介していきます。
セラミックは陶器になるため、素材としては硬いですが割れやすい特徴があります。
そのため、強い衝撃が加わることで割れることも。
セラミックが割れる原因としては以下が考えられます。
普段の食事では、食物がクッションとなるため、歯にかかる力が軽減されます。
しかし、無意識におこなわれる噛み癖は、歯に直接強い力が加わります。
また、外部からの強い衝撃によって割れることもあり、セラミックが割れてしまった場合は、被せ物や詰め物を作り直さなければいけません。
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、摩擦によって歯が削られてしまうため、癖を治す必要があります。
セラミック治療した箇所が虫歯になってしまうこともあります。
虫歯になる原因としては以下が考えられます。
セラミック歯は、表面に汚れが付着しにくい性質があるため、他の素材(銀歯やレジン)よりも虫歯になりにくい素材です。
唾液や細菌などが混在する過酷な口腔内の環境であっても、影響を受けにくいため、非常に優秀な素材です。
しかし、確実に虫歯にならない素材ではありません。
口腔内のケアを怠れば、虫歯になる可能性はあります。
また、セラミック治療で自然歯とセラミックを結合する際に用いたセメントも経年劣化が起こります。
セメントの溶解が起き、つなぎ目の隙間から虫歯菌が侵入することで、虫歯になる可能性も。
虫歯になりにくい素材という理由で油断していると、虫歯になりやすいため注意が必要です。
セラミック治療による詰め物や被せ物の高さに問題があると、噛み合わせが悪化する恐れがあります。
噛み合わせに問題があると、歯茎に負荷がかかり炎症を引き起こしてしまいます。
専門用語で「咬合性外傷」といい、口腔内の組織が損傷した状態のことです。
結果的に歯根が露出(歯肉退縮)して、老けた印象になってしまいます。
噛み合わせが悪い状態を放置すると、セラミックの破損や歯の痛み、歯茎の後退などデメリットが多いため、メンテナンスによって噛み合わせを揃えることが必要となります。
セラミック治療をすると、歯髄炎が起こることがあります。
歯髄炎とは、神経や血管が通っている歯髄部分が炎症して痛みをともなう症状のことです。
症状によって弱い痛みから強い痛みを感じることがあります。
セラミックの素材によっては、割れにくくするために形成量を確保して厚みを持たせる必要があり、神経付近まで歯を削る必要が出てきます。
その場合、治療後に「しみる」「痛む」といった症状がでることがあり、症状によっては神経を抜くための抜髄治療をしなければいけません。
セラミック治療の色合いが希望どおりに仕上がらないこともあります。
セラミックは審美性が高くキレイな仕上がりになりますが、ご自身の歯の色合いと合わなければ違和感が生じます。
仕上がりの色合いをセラミック治療前に自分自身で確認しましょう。
特に隣接する歯と違和感がないかどうか確認することが大切です。
被せ物や詰め物が完成した後に変更するのは非常に難しいです。
明るく白い歯にしたいのであれば、ホワイトニング後にセラミック治療を受けることを推奨します。
セラミックの歯で後悔しないために注意すべき点を紹介します。
セラミック治療を受ける前に必ずカウンセリングを受けてセラミック治療のリスクや治療後の対応について説明を受けましょう。
仕上がりを共有してもらい、イメージと相違がないようにしておくことも大事です。
また、セラミック治療は噛み合わせにも影響します。
噛み合わせが合っていないと、「食べ物をしっかり噛み砕けない」「偏った負荷がかかる」「天然歯やセラミックの寿命が短くなる」など悪影響がおよびます。
カウンセリング時には噛み合わせの確認もしましょう。
仮に歯科医院から何も説明がない場合は、「噛み合わせには影響ありませんか?」と自ら聞いてみましょう。
セラミック治療後も必ず虫歯予防をおこないましょう。
金属やレジンなどの素材と比べて、セラミックは汚れが付着しにくい材質であるため、虫歯になりにくい素材ではあります。
二次カリエスにもなりにくいため、虫歯の再発予防としても非常に有効な治療です。
しかし、ケアを怠ると虫歯や歯周病になる可能性はあります。
具体的には、毎日のブラッシングやフロスで歯垢を除去することが大切です。
セラミックは一生ものではないため、セラミック治療後も虫歯と歯周病予防に取り組みましょう。
セラミック治療後も歯科検診を必ず受けましょう。
歯科検診でセルフケアでは落とせない汚れをとったり、噛み合わせに異常がないか確認したり、口腔内の様子を確認したりすることで、セラミックの寿命を伸ばすことにつながります。
口腔内の状況は、加齢とともに必ず変化していきます。
歯科検診を受けることで、異常の早期発見や早期治療にもつながります。
セラミックの歯の状態を維持するためにも、定期的に歯科検診を受けましょう。
歯ぎしりや食いしばりによってセラミックが欠けたり、摩耗したりすることがあります。
セラミック治療前に歯ぎしりや食いしばりの習慣があるのであれば、治療前に治しておきましょう。
主な原因としては、ストレスと言われています。
ストレスを感じると、ストレスを発散させるために歯を食いしばってしまいます。
ストレスの発散や暗示療法によって解消できるので、お悩みの方は一度ご相談ください。
口腔習癖はすぐに改善できるものではないため、透明なマウスピースを装着することで、歯ぎしりや食いしばりによる歯へのダメージを軽減できます。
ただし、マウスピースでは根本的な原因を改善できているわけではありません。
歯ぎしりや食いしばりの根本的な原因を排除することが大切です。
癖の改善が難しい場合は、審美性があり、かつ強度があるジルコニアセラミックを選択することも1つの手です。
セラミック治療で、セラミックの歯にして後悔した人の声は以下となっております。
セラミックは審美性が高く人気を集めていますが、場合によっては後悔する結果になることもあります。
今回紹介したセラミックのメリットやデメリットをしっかり理解して、理想的な口元を手に入れましょう。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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コラム監修者医療法人はぴねす 理事長 野澤修一
福岡歯科大学を卒業後、福岡県・大阪府・兵庫県の歯科医院にて14年間勤務。その後、2014年9月に「はぴねす歯科石橋駅前クリニック(大阪府池田市)」、2018年6月に「緑地公園駅前クリニック(大阪府府中市)」、2020年7月に「川西能勢口駅前クリニック(兵庫県川西市)」を開院。現在は医療法人じはぴねすの理事長として3医院を運営。