前歯一本の悩みは、矯正しか方法がないの？

歯並び自体は悪くないのに、一本だけ気になる前歯。そんなお悩みを持つ方も少なからずいらっしゃるのではないかと思います。歯並びのお悩みは矯正治療が最も有効ですが、前歯一本のために高い費用と治療期間がネックになると考えてしまうかもしれません。では前歯一本を治すのに、矯正治療以外に方法はないのでしょうか。

前歯に起こりがちな歯並びのお悩みとは？

前歯は他の部位と違い、良くも悪くもその人のお顔全体を印象付けます。今はマスク生活が主流ですが、マスクを着けているととても綺麗なのに、前歯の歯並びが悪いとマスクを取った時の印象が大きく変わってしまいます。また歯並びばかりが気になって「この前歯のせいで・・・」と強いコンプレックスがネガティブな気持ちにさせてしまいます。まず前歯２本に起こりやすい歯並びのお悩みをご紹介します。

出っ歯

出っ歯は前歯の歯並びのお悩みの中で最も多いお悩みだと思います。前歯2本とも前へ出ているケースもあれば、一本は正常な位置でもう一本だけが前に出ているケースというのも良く見受けられます。この場合、口を閉じたときに一本の歯だけが見えてしまいます。

捻れ

前歯が捻れて生えてしまっている「捻転歯」というのもよく見られます。２本とも捻れて生えているケースが多いですが、片側一本だけ捻れてしまっているケースもあり、軽度なケースとはいえ気なってしまうことと思います。

すきっ歯

前歯のすき間もお悩みとして非常によく挙げられます。顎の大きさに対して歯がかなり小さい矮小歯や唇の付け根から伸びるスジの異常によるもの、過剰歯や歯が足りていないなど原因は様々です。

このように、前歯2本に関する歯並びのお悩みは非常に多く、症状が軽度であってもとても気になることと思います。

前歯一本の歯並びを治す方法は？

前歯一本だけが気になるから治したい、でも矯正治療は高いし治療期間が長く、前歯一本にそれほどのお金と時間をかけたくない、と思われる方も当然いらっしゃるのではないかと思います。では気になる前歯一本の歯並びを治す方法はどういった治療法が考えられるのでしょうか。

部分矯正

基本的に歯の並びを治すのは矯正治療が最もオーソドックスですが、全体矯正は奥歯を動かすため費用が高くなり、治療期間も長くなってしまいます。他の歯並びや噛み合わせに大きな問題がない場合、部分矯正が最も有効手段となります。部分矯正は気になる前歯だけを動かし、歯並びを整える方法で全体矯正と比べると、費用も治療期間もグッと抑えることができます。

治療法はマウスピース矯正とワイヤー矯正があり、医院によって取り扱っている方法で治療が行われます。短期間で気になる前歯だけを治したい方にとって最も適した方法と言えるでしょう。

セラミッククラウン

前歯一本の歯並びを治すのに部分矯正もちょっと・・・という方は、セラミッククラウンを被せて歯の傾きやすき間を埋めることが不可能ではありません。

ただセラミッククラウンは歯の傾きを治すために歯を大きく削らなければいけません。また場合によっては神経を抜く必要性も出てくるため、率先して勧めたい治療法というわけではありません。前からあった銀歯や根の治療を終えた歯の被せ物として被せるセラミッククラウンとは意味合いが少し違ってきます。問題のない歯を削ることで、将来的な歯の健康を損ねてしまう可能性があるので慎重に考えたい治療法です。

セラミック矯正

セラミック矯正も、セラミッククラウンと同じようにセラミックの被せ物を被せて歯の傾きなどを修正する方法です。セラミッククラウンの場合、一本の歯だけでなく、3～4本繋がったブリッジを被せることになります。当然その分の歯を削ることになります。セラミックを使ったブリッジのため見た目はとても美しいですが、数年後に後悔しないようよく考える必要があります。

セラミック矯正になると費用も部分矯正とそう変わらなくなることが多いため、歯の健康を考えて部分矯正のほうが勧められるのではないでしょうか。

ダイレクトボンディング

前歯のすき間を改善するのに適した治療法のひとつが、ダイレクトボンディングです。虫歯治療で使われるような歯科用レジンで歯のすき間を埋める方法です。短期間できれいに修復できるため、前歯のすき間にお悩みの方に適しています。

歯並びのお悩みは基本的に矯正治療がお勧めです

前歯一本とはいえ、歯並びのお悩みはご自身の気持ちを下げてしまい、笑顔に自信が持てなくなることと思います。一本の前歯の歯列を整えるだけで、ご自身の抱えていたコンプレックスが解消され、自信に満ちた笑顔になることでしょう。

基本的に、歯並びを整えるには矯正治療がいちばんベストです。歯の健康を損ねることなく気になる前歯を整えることができるため、将来的な歯の健康維持にも最も良い方法です。

ですがそれ以外にもご紹介したような選択肢があるかもしれません。歯の状態やご自身のご希望なども踏まえ、良い医院で十分に相談してみて下さいね。

 

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