公開日:2024年9月25日
「セラミック矯正をして10年後はどうなっている?」
「長く使い続けるポイントを知りたい」と思っている人もいるのではないでしょうか?
セラミック矯正は約10年維持できると言われています。
しかし、丁寧に扱わないと10年より寿命が短くなってしまう傾向にあります。
そこで今回は、以下の内容について解説します。
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この記事を読むことで、10年後に起こるセラミック矯正のリスクを理解し、今後どのようなケアを行うべきかの計画を立てられるようになるでしょう。
「セラミック矯正の10年後が気になる」「セラミックを長く使い続けたい」方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック矯正の寿命は、一般的に約10年と言われています。
セラミック矯正では、歯を削る必要があるため寿命が短くなってしまい、経年劣化や破折するリスクが高くなるからです。
また、歯の根元のトラブルが引き起こされる可能性が高くなります。
しかし、セルフケアを習慣化し、歯科医院で定期的にメンテナンスを行っていれば、10年以上長く使用できる可能性が高くなります。
セラミック矯正は管理の仕方によって個人差はありますが、セラミックの形状や機能性を老後まで十分に維持ができるでしょう。
セラミックの寿命は、10年程度と言われています。
そして、ほかの素材の寿命は以下のとおりです。
セラミックは他の素材と比較すると、寿命が長い傾向にあります。
そしてセラミックの特徴は、次のとおりです。
金属やレジンよりも、審美性や機能性などが優れているため、寿命が長く保たれていると考えられます。
セラミックで起こりそうなトラブルの例を3つ紹介します。
それぞれ詳しくみていきましょう。
セラミック矯正では、セラミックが割れたり欠けたりするトラブルが生じます。
セラミックは強度が高く、耐久性に優れている特徴があります。
しかし、一ヶ所に継続的な強い力が加わったり、強い衝撃が顔にぶつかったりしてしまうと破損しやすいです。
また、セルフケアや定期検診などを怠っていると、劣化しやすくなり割れたり欠けたりする原因になるでしょう。
セラミック矯正では、支台歯が虫歯や歯周病になるトラブルがあります。
セラミック自体は、虫歯や歯周病になりません。
しかし、支台歯は天然歯であるため、歯ぐきとセラミックの隙間から汚れが入ることで、少しずつ蓄積していきます。
そのまま放置してしまうと、菌が増殖していき虫歯や歯周病になる可能性が高くなるでしょう。
セラミック矯正では、長年装着し続けていると、歯ぐきが黒く見えてくるでしょう。
なぜならセラミックの被せ物と支台歯の間に金属を使用しているからです。
たとえば、セラミックの被せ物の内側に金属、外側はセラミックを使用しているメタルボンドや、根管治療を行った際に金属で作成した支台歯(コア)を装着している場合です。
長年使用し続けていると、唾液によって金属が溶けだし、金属イオンが発生して歯ぐきが黒く変色してしまいます。
セラミックでトラブルが起きてしまう原因は4つが考えられます。
それぞれ詳しく解説します。
セラミックにトラブルが起きる原因として、歯ぎしりや食いしばりが考えられます。
歯ぎしりや食いしばりは、歯や顎に数倍の強い力が継続的に加わることで、ヒビが入ります。
そして、割れたり欠けたりして破折につながってしまうのです。
とくに、無意識に行ってしまう集中している時や、寝ている時に多いと考えられます。
セラミックに物理的な衝撃を受けると、トラブルが起きる原因になるでしょう。
物理的な衝撃とは、具体的に以下のとおりです。
大きな衝撃や強い衝撃が顔に加わることで、セラミックの破損につながってしまいます。
セラミックにトラブルが起きる原因として、噛み合わせの変化の可能性が考えられます。
噛み合わせの変化による原因は、以下のとおりです。
加齢や歯周病の場合は、セラミックを支えている歯ぐきが下がってくることが原因です。
また、セラミック装着後、噛み合わせの高さの調整不足によって違和感が生じる場合があります。
そのため、一方の歯に余計な力が加わってしまうことで、ヒビや破折などのセラミックトラブルにつながってしまうのです。
セラミックにトラブルが起きる原因には、歯周病による歯の自然脱落の可能性があるでしょう。
歯周病になる原因は、以下の内容が挙げられます。
軽い歯周病の症状であれば、出血程度で済みます。
しかし、重度の症状になると、歯槽骨(歯茎の中にある歯を支えている部分)が吸収され、歯がぐらつき始めます。
最悪の場合、土台となっている支台歯とセラミックが抜けてしまう恐れがあるでしょう。
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今後、セラミックの歯を長く使い続けるためには、3つのポイントがあります。
さっそく見ていきましょう。
セルフケアを徹底して、セラミックの歯を長く使い続けましょう。
食後の歯磨きはもちろん、歯間ブラシやフロスなどのデンタルケア用品を使う必要があります。
セラミック自体は、虫歯や歯周病になりません。
しかし、セルフケアを怠っていると、セラミックを支えている支台歯や歯ぐきに、虫歯や歯周病の菌が蓄積し、リスクが高まってしまいます。
そのため、歯ブラシだけでは磨き取れない歯と歯の隙間は、デンタルケア用品を使って口腔環境を常に清潔に保ちましょう。
歯医者で6ヶ月に1度、定期検診を受けてセラミックの歯を長く使い続けましょう。
定期検診では、次の内容をチェックします。
また、ホームケアでは取り切れない歯垢や歯石を削り、きれいにクリーニングをしてもらえます。
クリーニングをしてもらえることで、虫歯や歯周病の予防につながり、セラミックが長持ちできるでしょう。
歯ぎしりや食いしばりのある人は、マウスピース(ナイトガード)で歯を保護することで、セラミックの歯を長く使い続けられます。
無意識にしている歯ぎしりや食いしばりを自力で直すのは、非常に難しいです。
マウスピースで歯を保護することで、大きな力を他の歯に分散し、セラミックの破折防止につながります。
今回は、セラミック矯正の寿命やトラブル例について解説してきました。
セラミック矯正の寿命は、一般的に10年ほどです。
セルフケアや歯科医院での定期検診を受けることで、寿命が15年20年と伸びます。
しかし、セルフケアや定期検診を怠っていると、寿命が10年より短くなり、セラミックの破損や虫歯などのトラブルにつながるでしょう。
セラミック矯正の10年後に起こるリスクと、メンテナンスの重要性を理解し、今後に必要なケアを計画的に行いましょう。
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コラム監修者医療法人はぴねす 理事長 野澤修一
福岡歯科大学を卒業後、福岡県・大阪府・兵庫県の歯科医院にて14年間勤務。その後、2014年9月に「はぴねす歯科石橋駅前クリニック(大阪府池田市)」、2018年6月に「緑地公園駅前クリニック(大阪府府中市)」、2020年7月に「川西能勢口駅前クリニック(兵庫県川西市)」を開院。現在は医療法人じはぴねすの理事長として3医院を運営。