公開日:2023年11月30日
「セラミックの歯の費用や保険適用の詳細」についてしっかりとした情報を知りたいという方は多いのではないでしょうか?
ネット上にはさまざまな情報があり、「セラミックの歯の保険適用」や「セラミックの歯の費用」についてもよくわからないと悩んでいませんか?
他にも以下のような疑問がありませんか?
保険適用のセラミック治療とはCAD/CAM冠と言われる治療法で、セラミックと歯科用のプラスティックを混ぜて作られています。
そのため、保険適用外のセラミックと比較して「劣化しやすい」「審美性が劣る」などがありますが、費用の面では1万円未満です。
ただし、保険適用の治療なだけに特定の歯にのみ治療可能であるという特徴も持ち合わせています。
そこで今回は以下のトピックについて解説します。
この記事はセラミックの歯が保険適用されるのかどうかや保険適用される場合のセラミックの歯とそうでない場合の違い、治療の負担の減らし方についても解説します。
長期的に考えて、歯の健康のために保険適用のセラミック治療か保険適用外の治療を取るのかの決断をするための情報を集めたいという方はぜひ参考にしてください。
セラミックの歯は一般的に保険適用がされず、原則的に全額自己負担です。
一般的に保険適用されるのは機能の回復を目的とした必要最低限の治療なので、セラミック治療のような美容、審美的な目的の治療では保険適用の対象外となります。
しかし、2023年現在では材料の進化によって条件を満たした症例のみハイブリッドセラミックが保険適用されます。
具体的に保険適用されるハイブリッドセラミックはCAD/CAM冠と呼ばれる治療法です。
保険適用でセラミック治療をおこなう場合はCAD/CAM冠がおすすめです。
CAD/CAM冠とは歯の型取りしたデータの上に被せ物の設計と作製をコンピューターを用いておこなった歯のことです。
この治療法は2014年に開発された治療法で、2023年現在では金属アレルギーのある方であっても保険適用されるようになりました。
具体的に治療は非常に精度の高い3Dプリンターで被せ物が作られるというイメージに近いでしょう。
材質はハイブリットレジンのため、強度の面では劣ってしまうというのが保険適用外のセラミック治療との違いです。
CAD/CAM冠の値段は治療する歯の部位によるのですが、保険適用の3割負担で6000円〜10000円前後が一般的です。
保険適用外のオールセラミックの場合だと歯1本あたり10万円前後の費用がかかるので、圧倒的に費用が安いのがわかるでしょう。
ただし、CAD/CAM冠だと前歯や大臼歯、小臼歯によっても数千円程度変わるので、自分のどこの歯を治療するのかをある程度決めてから、治療対象か歯科医師に確認しましょう。
CAD/CAM冠の治療は厚生労働省に施設基準の届出をおこなって、承認された歯科医院でのみ取り扱える治療法です。
他にも歯科補綴治療に係る専門の知識及び3年以上の経験を有する歯科医師が1名以上配置されていることなども治療対象の歯科医院に必要な条件になります。
治療対象になっている歯科医院かどうかはホームページからでもわかるので、まずは近くの歯科医院が対象かどうか調べてみるところから始めましょう。
CAD/CAM冠の治療ができる歯の部位は主に以下の3つです。
前歯〜第二小臼歯の歯に関しては無条件で治療の適用対象です。
しかし、その他の第一大臼歯、第二大臼歯に関しては条件付きで治療の適用対象になります。
具体的に第一大臼歯は、上下左右の第二臼歯がいずれも残存していて、過度な咬合圧がかからない方が条件として付与されています。
第二大臼歯の場合であれば、金属アレルギーの方でなければCAD/CAM冠の治療を受けられません。
ただし、金属アレルギーの判断に関しては歯科医師の判断が必要なので、歯科医院に足を運ぶようにしましょう。
保険適用と保険適用外のセラミックの歯では主に以下の5つが違います。
具体的に保険適用と適用外のそれぞれを詳細に比較して解説しますので、どちらが自身の目的に適しているか比較しながら理解しましょう。
保険適用のセラミックの歯は保険適用外のセラミックの歯と比較して、値段が安いという特徴があります。
これは使われている素材がセラミックだけでなく、歯科用のプラスティックも混ぜているからです。
しかし、耐久性や審美性に関しては歯科用のプラスティックの影響で、傷付きやすかったり、変色しやすかったりするため、注意しなければなりません。
また提供条件も被り物の症例だけであったり、認可された歯科医院だけでの治療であったりと少し条件が厳しい特徴があります。
保険適用外のセラミック歯は一般的にオールセラミックといった素材が当てはまります。
オールセラミックの場合であれば、保険適用外のため値段は高くなりますが、純粋なセラミック素材なので審美性や耐久性が非常に高いです。
またオールセラミックは選べる色が非常に多く、他の天然歯と比較して目立ちにくいグラデーションにもできるので、見た目に強い意識を持っている方は検討しましょう。
ただし、提供条件に関しては隣接する天然歯や歯並びによって変わってくるので、まずは歯科医師に診てもらった方がいいです。
保険適用のセラミック治療の負担を減らす方法は主に以下の3つが存在しています。
セラミック治療の負担を減らすにはセラミックの歯の素材を選んだ方がいいです。
セラミックにはいくつか種類があり、中でもハイブリッドセラミックは陶材に歯科用のプラスティックを混ぜた素材のため、比較的安価に治療が受けられます。
ただし、材料に歯科用ではあるもののプラスティックが混ざっているため、他のセラミックよりも強度が劣ったり、変色しやすいというデメリットには注意しましょう。
保険適用されるCAD/CAM冠もハイブリッドセラミックに分類される治療法なので、費用を抑えたいのかどうかを今一度検討してから判断すると良いです。
セラミック治療を減らすには医療費控除という選択肢も存在しています。
医療費控除とは世帯全員の年間の医療費の支出が10万円を越えた場合に、確定申告することにより医療費の一部が所得から控除される制度です。
一般的に医療費控除は機能の回復が目的の治療なので、美容や審美の目的の場合には対象外となります。
しかし、セラミック治療の場合医療費控除の対象になる可能性があるので、まずは歯科医師に診てもらうようにしましょう。
複数の歯科医院で治療の値段を比較するのも治療の負担を減らすには大切です。
どうしてもセラミック治療は保険適用外の自由診療なので、歯科医院によって料金形態が変わってくる傾向があります。
ある程度の費用相場は決まっているものの、極端に安い価格や高い価格で提供している歯科医院で治療をおこなわないために複数の歯科医院で見積もりを取りましょう。
保険適用のセラミックはCAD/CAM冠と呼ばれる、コンピューターを用いた歯の設計と作成の技術を利用した治療法です。
この治療法はオールセラミックのような保険適用外の治療と比較して圧倒的に費用面の魅力が大きいでしょう。
ただし、紹介したように治療には厚生労働省が認可した特定の歯科医院でなければ治療できなかったり、特定の歯の場合にのみ治療できるなどの条件がいくつかあります。
そのため、まずはどの歯を治して、どういった治療を望んでいるのかを明確にしてから歯科医院に足を運ぶと良いでしょう。
さらにできればどういった治療経過や治療法を考えているのかをあらかじめ決めておくと相談すると建設的な相談ができるのでおすすめです。
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コラム監修者医療法人はぴねす 理事長 野澤修一
福岡歯科大学を卒業後、福岡県・大阪府・兵庫県の歯科医院にて14年間勤務。その後、2014年9月に「はぴねす歯科石橋駅前クリニック(大阪府池田市)」、2018年6月に「緑地公園駅前クリニック(大阪府府中市)」、2020年7月に「川西能勢口駅前クリニック(兵庫県川西市)」を開院。現在は医療法人じはぴねすの理事長として3医院を運営。